しくじり人生②



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まる
前回までのお話はこちら!

こんばんは!

今日はNakamuraEmiさんの音楽を聞きながら書いてるんだけど、これがなかなか切れの良い歌詞を放っていてとても気持ちがいい。もともとは笑うセールスマンの主題歌で知ったからわりと最近なんだけどね。

今回はまたしても自伝の続きになります。個人の話なので退屈かもだけど、とりあえず自分の脳内を整理するためにも書いていくよ!

これがみんなの経験する社会人ってやつなのか…

ブラック企業からの内定をもらいびったし就活を辞めてしまった。今思えばこの時諦めずに続けていれば、もしかしたら何かが変わっていたのかもしれないが、当時はもう就活疲れがピークに達していて交通費もバカにならなくなっていた。

みんなが通過するわりとふつうなことにさえ当時の僕は辟易していた。働いてからが勝負のはずが、そのスタートラインに立つことだけでこんな苦労を強いられるとは。。

ほどなくして、新入社員あるある合宿が始まった。250名以上の新卒が4.5.6月と3ヶ月に別れて出発するんだけど、僕は真ん中の5月組だった。今考えれば入社月が三ヶ月に分かれている会社なんてあるのかな?!と疑問(笑)

合宿先は確か岐阜の山奥だった。いかにも誰も来なそうな人気のない山の上にそびえ立つその施設は、放り出されたらまず自力でインフラ網を捕まえるのは不可能に思えた。池袋にある会社がわざわざ岐阜の山奥で研修する理由は…

目的地についたと同時にブラック企業の真髄が見え始めるんだけど、とりあえず僕達の研修内容は至極単純で、『叫ぶ、腕立て、スクワット、競う、泣いて抱き合う』という具合に進んだ。

ひたすら社訓を大声で連呼する。声の大きさを競う。レクリエーションでも大いに競う。文章で書くと笑えるんだけど、これをガチでやると本当に吐き気どころじゃ済まない(笑)しかもちゃんと日本独特の連帯責任はきっちりとあって、個人の行動や勝敗はすべてグループの成績に依存している。

誰か一人でもチーム内で叫ぶ声が小さい(本気とみなされない)人がいた場合はグループ全員のスクワット数が倍に増やされる。

男子も女子も声が潰れて、負け続きのグループは倒れる人がでるに至った。なんといってもこの企業の合宿では過去に死傷者がでているという噂があったけど、これはマジかもしれないと思った。

己に勝ち相手に勝つだとかなんだとか、ずっとそんな呪文を叫んでいたけど、あの恫喝は弱い過去の自分と決別するためだとか。進撃の巨人で訓練兵時代、エレン達がやらされていたあれに似ているかもしれない。確実に違うことは、対象が巨人討伐なのか、会社で働くことなのかってことくらい。

要するにこういった洗脳教育を施すことで、闘争心を掻き立てるといったカリキュラムなんだろうけど、これって21世紀においては合理性を欠いたもはや異常の世界なんだよね。

まぁ僕は根っから精神論が大嫌いな人だから、こんなカスな合宿やるならふつうにマナーとか実務に関係することをやるのが真っ当かなと心底思った。

合宿は4日間、その後の座学は2週間そして現場へ出されることに。


ブラック企業は人間関係もどす黒い

配属先は歌舞伎町の近くのモバイルキャリアのショップ。OA機器や移動端末のごりごり営業会社でもまだマシかと思って、カウンター営業という職種を選択した。

しかし、待ち構えていたのは巨人ならぬ一風変わったお客さんが頻繁に訪れる地域だった。他にも就業場所はあったのだが、どうやら僕は成績が優秀だからという理由で一番激務な場所へ配属されたらしい。

そうゆうブラックルールいらないなー、ふつう成績上位なら選ばせてくれるんじゃないのかい(笑)明らかにあっち系のお客が多い中、勤務して一ヶ月が経とうとしていたが、既に終電間際までの残業は当たり前に続いていた。

新入社員という立場で出勤する僕は、毎朝一番乗りで店に行っていたが、寝泊まりする従業員がいるのには正直焦った。顔の表情は虚ろで髭も伸びていたが、あれでも勤務するのだからすごい。

ある日の勤務中僕は気づいたことがあった。ショップ店員は基本的に待っているお客さんを順番にカウンター内のボタンで呼ぶんだけど、明らかにたちの悪そうなガラの悪い人が来た時はそうではなかった。

確実にボタンを押せる状況なのに何故か押さない従業員が多数いる。僕はそれを知りつつも押してそのDQN客を呼んだ。二時間はたっただろうか。他の従業員の処理したミスに対してひたすら罵声を浴びせられた。後で知ったことだけど、そのヤクザともチンピラとも似つかないDQNはブラックリストの常連だった。



もちろんその人にも殺意を覚えたけど、それ以上に他の従業員にヘルプを頼んでも誰もが知らん顔だったこと。僕も従業員である以上知らないとは言えないけど、まだまだ業務を覚えてる段階ではサッパリな内容だった。

DQN客の件もそうだけど、本質的に高齢者や知識がないお客さんに無用なアプリをそれとなく契約させて、インセンティブをせしめるというやり方が気に入らない。偽善者である僕はたとえそれが仕事であっても不快で仕方なかった。

立て続けに数週間で三度似たようなことが繰り返された次の日、僕は早朝に辞表を店の裏口ドアにねじ込んで二度と行くことはなかった。

新卒への洗礼のつもりか、はたまた非正規の妬みなのか、今となってはどうでも良いけど、僕は労働契約を結んでただ働きに来ただけだ。詐欺行為に加担するつもりも、放置されて罵声を浴びる気もさらさらなかった。

会社の意向か己の信念か。こういった会社は心を捨てなければ上にあがることは決して出来ない。ただ、そうすれば人として何かを失うのは必至だと思う。

僕は当時籍を入れていた人がいたため、その後も必死に転職をしていくんだけど、新卒という切符を一番最悪の場所で使ってしまったと今でも思っている。

最後までおつきあい頂きありがとうございます。

まる
次回のお話はこちら!

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ABOUTこの記事をかいた人

新卒でブラック企業入社を皮切りに転職、倒産、結婚、離婚、開業等々、現在は都内で飲食店やりながらブログ書いたりしてます。相方と月収20万でミニマルな生活を計画中・・・>詳細はコチラ