しくじり人生③



目次

まる
前回までのお話はこちら!

今年は本当に冷夏なのか、全然夏という感覚がない。そんな時はジョギングするといいかもねってことで走ってきた。ある程度のひきこもりが続くとやはりどうしても太ってくる。

それに家で冷房つけてると電気代も気になってくるし、走ることで僅かな脂肪燃焼と電気代を節約することが出来るってエコだね!

前回の続きをまた書いていくのだけど、内容が段々重くなってくるから書く方もちょっと胸が痛い(笑)まぁ今日もゆるくお付き合いください。

有給・ボーナス・残業代0の会社へ転職

というわけで一応前回の会社ステータスも載せておこうと思う。

確か叫びの会社は営業系で総支給が20万だったかな。

残業代はみなしで40時間含まれてるというこれまたブラックがよくやる三六協定ってやつです。

月平均80時間の残業でさえ40時間分の支給で済まされるという、これはホントに詐欺(笑)

労働基準法36条に基づく労使協定で、「さぶろくきょうてい」と呼ばれることが多い。会社が法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えた時間外労働を命じる場合、必要となる。労組などと書面による協定を結び、労働基準監督署に届け出る。届け出をしないで時間外労働をさせると、労働基準法違反(6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金)となる。

(2007-01-23 朝日新聞 朝刊 2総合)

まぁ兎にも角にも僕はこの頃籍を入れたばかりで、新しい賃貸も契約していた手前、仕事をゆっくり探す時間はなかった。

しかもバカなことに駅前で賃料12万という分不相応なことをやらかしてしまった。相手がいるとはいえ、今考えれば時期尚早ってやつだったと思う。


次の転職先はハウスクリーニングの零細企業だった。引越し先から徒歩でもいけるような距離だったのと、接客とはしばらく距離を置きたいということから受けてみた。

そもそも家賃の問題があったから否応なしに行かなければならなかったといえばそれまでだけど、他に受けた2社が落ちては仕方がない。

初勤務は入居者が練炭自殺した後の現場である浴室を任された。

思い出したくもないけど、あれは凄惨な現場で、後にも先にもそういったところはなかったんだけど、とにかく死臭がひどく…一緒に入社した僕以外の二人は初日で去っていった。

従業員はアルバイトも含めて20人程度、そして社長と専務は仮面夫婦。ついてくれた先輩社員は僕の入社早々3台目の車を大破させた人だった。

入社から一ヶ月程度は皆ニコニコしていたものの、だんだんとメッキが剥がれるように黒い内部事情が顔を出してきた。

社長はキャバクラから引っ張ってきた事務員のおねーさんを常に3人従えながら、ランチと言いつつ2.3時間は戻ることがなかった。

僕の仕事は主に現場責任者で他にもアルバイトの人員調整や配車手配、たまに事務所で内勤をする日もあっただけにこういったアクションは見過ごさない(笑)

名ばかり専務である仮面奥さんを現場に行かすことで、何とかうまくやっているつもりだったようだけど周囲には完全にバレていた。

後にアルバイトへの給与が滞った時でさえ、事務員だけはきっちり3人雇用していたのには頭が下がる(笑)

1年が過ぎた頃、経営悪化が深刻な状態に陥ると、いよいよ仕事に使う洗剤の売掛金が払えなくなり従業員の給与も滞り始めた。

アルバイトへのフォローはほぼすべて担っていたんだけど、それだけの仕事内容だけであれば頗る居心地が良かったと思う。

アルバイトのおじさん達が本当に良くしてくれたのは今でも覚えている。逆におじさん達が物件内で誤って何かを破損した時も、社長を通さず僕のところで食い止めることでお互いを助け合っていた。

社長はロクに話を聞かない上に破損した本人に自腹を切らせるという、まったくもって相談する利点がない。

また専務からはねちっこい説教をたっぷり受けなければならない。僕は唯一の20代ということで、google先生を召喚できたことは大きく、ほとんどの修正は社長の知恵がなくとも解決するに至った。


倒産一ヶ月前に社長から言われたお言葉

『お前を入社させた意味がない。お前が盛り立てないからこうなった。すべての責任はお前にある』

休日返上で現場作業している僕に汗だくで営業でもしろと言いたかったのか。営業は社長と専務が担っていると面接の時に聞いてたんだけど、一体何してたんだろうと思う。

とりあえず従業員に給与を払うよう強く交渉するも結局3割り程度しか払われなかった。

給与の件を前妻に話すとまぁ当たり前だけど激怒したよね。

そりゃ身近に居た僕も腸が煮えくり返る思いだけど、ああいった場合は必ず無い袖は振れないなどと抜かすのが常。

仕方ないから労働審判を起こして未払金賃金のついでに残業代も頂こうと必死に動いたけど、結局相手方には二人の弁護士が付いていて予想していた額の3分の1程度しか得られなかった。

労働審判(ろうどうしんぱん)とは、日本の法制度の一つであって、職業裁判官である労働審判官と民間出身の労働審判員とで構成される労働審判委員会が、労働者使用者との間の民事紛争に関する解決案をあっせんして、当該紛争の解決を図る手続(労働審判手続)をいう(労働審判法1条)。また、この手続において労働審判委員会が発する裁判も、労働審判という。

2000年代に日本政府が進めた司法制度改革の一環として導入された制度である。申立件数は、2006年4月の運用開始後2009年まで増加し、その80%前後は、調停の成立又は労働審判の確定により、訴訟に移行せずに終了している。

Wikipedia出典

会社側は血眼になりながら自分たちの擁護をしていたけど、労働に対して対価を払うという最低限のルールがそこにはない。

しかも会社の金を良いように使っていたのは周知の事実。

本来であれば10対0でも全然おかしくないのだけど、やっぱり弁護士がついてると全然違うんだよね。

職業訓練で知り合った人も労働審判について1人は本当にキツかったと漏らしていた。こんな後味の悪い経験はしなくて済むなら一生したくないと考えている。


労働審判はその制度自体に問題が多いし、多大な神経と労力を費やすため割に合わないと思ったけど、他の従業員はおそらくあのまま泣き寝入りして一銭も払われなかったのだろう。僕に電話で聞いてきた人もいるくらいだった。

この頃はまだ今のように世の中、ひいては資本主義社会に対しての見識が全くなく、給与が滞っても会社のために出勤するなどという愚行はふつうの考えだったように思える。

もちろんだけど今ならそういった会社にはまず行かない。

結果的には自分が選んだ職場なのかもしれないけど、義務と責任がごっちゃになってるという意識的な問題は一従業員である僕にどうこうできる問題ではない。

前回の会社も共通していえるんだけど、この国のモーレツ社員は凄まじい。残業代が目減りする企業でも平気で深夜まで残ってる人、給与が滞ってるにも関わらずまだ社長を盲信してついていく社員とかね。



倒産した後は既に就活する気さえも失せていた。ここは一度リセットするためにも環境を変えようということになり、僕は少しの貯金とともに前妻の地元である兵庫へに引っ越すことになる。

 

労働審判は心労を伴うけど必ずいくらかは取り返せる。本当にあり得ない職場を後にする際はチャレンジするのもありかも。

そういったことの相談を斡旋してくれる社労士はネットで調べればいくらでも出てくる。退職前に証拠(タイムカード・シフト表・日報)を取っておくとかなり有利に。

 

最後までお読み頂きありがとうございます。

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ABOUTこの記事をかいた人

新卒でブラック企業入社を皮切りに転職、倒産、結婚、離婚、開業等々、現在は都内で飲食店やりながらブログ書いたりしてます。相方と月収20万でミニマルな生活を計画中・・・>詳細はコチラ