目次
いきなりですが、やっぱり人間って疲れてると本当にダメになりますね。
疲労とか、精神的な疲れとか、単純に休みが少ないとか、うん、本当にやめたほうがいいですそういうの。
人間本来の三大欲求から労働だけははずれてるってわけで、それを人生の主役にしちゃあダメですわ。
草津には大学の頃に一度、ほとんど湯畑のイメージしか覚えてなかったんだけど、あのときは2割程度しか楽しめてなかったんだなぁということに今回気が付きましたね。
まぁ今と昔では情報量が違うのと、やっぱりある程度前から計画すること自体、当時の自分にはなかったことかなと思います。
それでは草津を書いていこうと思います。
草津へはお得にJRの高速バスで
八重洲口から草津まで3時間45分でつきます。
これのいいところは、安いのと乗り換えという概念がないことですね。
一度バスに乗車したら、そのまま草津まで連れて行ってくれるので、寝てても飲んでても非常にラクです。
ちなみにバス内にはトイレも付いてるので、SAまでの休憩を我慢するといったプレッシャーはほとんどなくなります。
それでも上里あたりで一発休憩が入るけど、それもかなりゆったり目に20分とってくれました。
ただ行きの高速で追い越し車線走ってた車が追突したらしく、危うく超渋滞に巻き込まれそうだった。
おそらく事故って数分と経ってない状態だったため、交通規制が入る前にバスが通過したからよかったものの、あれが少し後ろ走ってたら着くのが大幅に遅れてたことでしょう。
まぁ電車と違ってそこだけはリスクが増すのですが、それはコスパ優先で行ってるので仕方ないのかなと。
未だにそういうのに巻き込まれたことはないので、できればこれからもそう願いたいです。
そして着いたのはちょうどお昼前。
湧いてますね~
硫黄の匂いがたまらなくそそります(笑)
相変わらず湧き出てる湯量は半端じゃない。
さすが、下呂、有馬と並ぶ日本の日本三名泉ですね。
ひとまず、湯畑をぐるっと回ってから、その日は西の河原温泉を目標に行きました。
西の河原へ向かう途中にいろいろなお店が立ち並んでるのですが、途中で饅頭配る有名なおじさん?がいて、やはり饅頭を食わされました(笑)
というか、寄ってきて急に饅頭とお茶を手渡されて両手が完全にふさがるのでもうその時点でアウト。
2秒後に、「あっ、、これが例の饅頭か!」と気づいたときには時既に遅し。
まぁただで頂いたものなのでこんなこというのは失礼ですが、道中なかなか素早さの高いおじさんがいるということは念頭においておきたい。
そして饅頭の一番の悩みどころは、昼飯を物色してる最中だったことなんだよな。
せっかく何食べようかと思ってたところに甘い饅頭が口に入ったことで、なんかお腹がちょっとだけ満足してしまったこと。
これ、分かりますよね。
めちゃくちゃ腹を減らせてたのに、横槍を入れられる感じw
いや、でも饅頭自体はうまかったんですよ。ただ、昼飯前だったってことで…
ということで店に入ることなく、近くにあったこちらのお店で立ち食いしようかという感じになりました(笑)
マタギ焼きのとり1本とぶた2本です。
マタギは、東北地方・北海道から北関東、甲信越地方にかけての山岳地帯で、古い方法を用いて集団で狩猟を行う者を指す。 「狩猟を専業とする」ことがその定義とされるものの、現代においては単にマタギ郷として有名な土地に生まれ、鉄砲を生業とする猟師のことを指すのが一般的である。
ウィキペディアより引用
だそうです。
おう!
これは美味しい!
さすがプロの狩猟集団だ。
まぁ実際狩猟でとったものなのかは分かりませんが、、そこは突っ込みませんw
美味しければいいのです。
そういえば群馬県って意外とお肉に力を入れてる県なんですってね。
なんでも日本で一番お肉の消費量が少ないだとかで(え、そうだったの)もっと肉を食えと。
ちなみにすきやき自給率100%を目指すこんなサイトがあるくらい。
でも確かに肉美味しいなって思います。
東京のものに比べると本当に鮮度と歯ごたえが違いますわ。
西の河原公園で絶景の露天風呂に入りましょう
ちょうど紅葉の季節。
この遊歩道沿いの至るところから温泉が湧き出てます。
もうモクモク蒸気が上がってて、結構ジブリ感満載ですよこれ。
草津には至るところに足湯があるんですが、人工的な足湯は人も多いしちょっとつまらないので、こういうところに足を入れてみました。
周囲からは少し奇妙な目で見られるものの、なんのその。
ここまで来て躊躇するわけがないw
靴下を脱いで…
うん、これは熱いな。
まぁまぁな熱さです。
これが人工的なものと自然のものの違いかと言わんばかりの結果になったけど、慣れてくるとむしろ気持ちのいい温度でもある。
少ししたら訝しげな視線を送ってた人も、続いて靴下を脱ぎ始めてみんな足をつけはじめました。
自然派足湯のインフルエンサーになった気分ですなw
ということでさらに公園内を歩いていく。
そして湯畑から歩くこと20分、ようやくつきました。
思った以上に近かったですね。
露天風呂は想像以上に広く、360度山の景色を見渡せるようになっています。
湯温はわりと熱めで、強酸性のお湯なのであまり長時間は入ってられませんが、そこは休み休みのんびり浸かりました。
ちなみに西の河原露天風呂に洗い場はなく、ここは純粋にお湯に浸かるだけの場所です。
地元住民曰く、真夏であればいろんな意味で暑いし、真冬だと温度差に辛い部分があるとのこと。
なので11月半ば頃は紅葉も然り、温泉に浸かるのはちょうどいい季節かもしれませんね。
大量に汗をかいても頭を流せないとなると、やはり真夏だけは避けたいところです。
まぁ真夏に温泉ってのはあまり行かないと思いますがw
それにしてもぼーっとお湯に浸かってるのは本当にいいですね。
カピバラがそうなってる理由がよくわかりますw
朝ここの温泉に浸かって、一日のスタートが切れたらどれだけ気分が良いことか。
一時間ほどして、上がって名物のヨーグルト(岩泉 飲むヨーグルト)を飲みましたが、これまた生クリームが効いてて美味しかったですね。
次はここから宿に向かいます。
レトロでモダンなお宿へ
泊まったのは草津湯畑から歩いて15分程度の場所にある永田屋さんです。
築50年以上の建物の内装をリノベーション、モダンで和テイストなお宿です。
旅館ともホテルともひと味違う、半ゲストハウスのようなゆるさがあって、肩の力を抜いて泊まれる宿ですね。
お値段もリーズナブルで部屋のバリエーションも豊富ですので、カップルでも友達でも団体でも最適な部屋が見つかると思います。
場所的に冬場はスキーやスノボのお客さんも多いようですね。
ちなみに一階の居間にはボードゲームや懐かしいファミコン、漫画などの遊具もたくさんおいてあって、無料で使えるマッサージ機なんかもあります。
露天ではありませんが、大浴場もあります。
こちらも広々としていてなかなか温度は高めですが、源泉かけ流しというだけでもう満足かなと。
永田屋さんのいいところは24時間外出可能な上に風呂がいつでも入れるところですね。
あとはやっぱりオーナーさんの人柄や居間の空間が落ち着きます。
口では言い表せない懐かしさというか温かさというか。
そのせいか、宿泊客のなかには外人さんや若いカップルも多かったです。
湯畑から少し歩いて向かうは居酒屋
温泉街にきて昼間は西の河原露天風呂を満喫、宿で一風呂一眠りして夕方から繰り出すといえば、湯畑付近の散策でしょう。
とりあえず宿からまた湯畑に向かいながら、いろいろなお店を眺めて向かったのが、源氏という人気居酒屋です。
日本酒の種類が豊富で、料理のクオリティも高い。
なかでも群馬名物の馬刺しともつ煮は今までで一番の絶品でした。
- 最初は地ビールで乾杯
- 馬刺し(ミスジ入)
- モツ煮(辛口)
- 源氏
当たり前ですが、臭みや雑味なんてものは一切なく、ほどよいサシが入っていて、食感と柔らかさが癖になる味です。
都内の居酒屋で食べる冷凍モノとは雲泥の差ですね。
まぁそういうお店は何を頼んでも美味しいわけです。
予約なしの訪問だったので、一時間待ちだったんですが、いや、一時間待った甲斐がありましたね。
店員さんも電話番号聞いてくれて、席が空いたら電話してくれるというなかなか手厚いおもてなしです。
なにより旅先での居酒屋は最高ですね。
場所も内装も温泉街ならではの雰囲気があって、本当にこういうところにはいくらでもお金を注ぎ込みたくなるから困りますw
十分に堪能したあとはまた湯畑へ。
ライトアップが幻想的です。
雪が降る時期だったらもっと雰囲気出ますね。

思うに草津という町は湯畑を中心としていろいろな商業施設が密接してるので、観光するのが非常に楽だなぁと感じる。
どこに行くにしても徒歩圏内で十分だし、町内を巡回してるバスも100円と超お得。
そうそう、草津に来て思ったのは(群馬県全体かもしれないけど)無償サービスが多くて値段が良心的だということ。
ふつう観光地ってべらぼうに乗せてくるじゃないですか。特に京都とか東京の観光ターゲット層は年収1000万以上の人なの?ってくらいに思うことがありますw
でも群馬は本当に懐に優しい県と言えるくらい物価がリーズナブル。
よく人気のない県とかで群馬がでてくるけど、正直群馬は上位にランクインすべき県だと思います。
(茨城は東京に何十年住んでても一度も行ったことがない、、、袋田の滝には行きたいけど)
ということで余談でした。
一日目はこんな感じでほろ酔い気分で宿に入り、ぐっすり寝ました。
普段うるさいところに住んでるので本当に快眠です。
熱帯圏は応援したくなる動物園
次の日は目覚ましより早く起床。
体がすべすべで軽い。
温泉の効能とこの自然環境のよさなんだろうか。
2日分くらい寝たような回復度合いです。
朝一でまた大浴場へ。
思わずうぉーと叫びながら熱さを振り切り風呂に浸かります。
熱さとともに少しピリッとする。
これだこれ。
強酸性と硫黄で強制的に目が覚めるこの感覚だ。
宿のオーナーさんと少し世間話しながら挨拶していざ熱帯圏へ。
これ最初、熱帯園って見間違えたの多分、僕だけじゃないだろうけど、熱帯圏(ケン)ですねw
湯畑から歩くこと15分、ドーム状の施設が見えてきました。
随分と年季が入ってます。
入口の受付から入場券買って中へ。
大人1人1100円です。
どうやらこの熱帯圏は、経営状態が深刻らしく、でも頑張って存続させてるんだ感が満載なオーラを放ってます。
実際にそう言った記事があるので、おそらくそうなんだろうけど。
観光する人の母数、もっといえば人口の母数を考えても、現代は至るところで経営の厳しい観光施設は多いよう。
でも動物園なんかは、廃業してしまったらそこで勤める人もふくめて動物たちがどうなってしまうのか、そんなことを考えると入りたくなってしまいます。
もちろん動物が好きなんですがね。
ちょっと見にくいですが、最近生まれたカピバラが母乳を求めて強襲しています。
5つ子のようですが、みんな健康そうにすくすくと成長してるみたいですね。
タイミングがあえばカピバラと触れ合うこともできるようなので、好きな方はぜひ。
少し触った感触はやはり硬い(笑)
毛並みは釣り糸を太くしたような感じです。
ちなみにこの動物園は熱帯圏と名前がつくだけあって、熱帯地域や湿地帯の動物が数多く存在します。
これって結構レアなことじゃあないですか。
だから、ワニとかトカゲといった爬虫類の種類が非常に多く、他にもここならではの珍しい動物が盛りだくさん。
いやぁ、テンプレの動物園だったらどうしょうかと思いましたが、熱中してたらあっという間に時間が過ぎてしまいました。
お腹も減ってきたしそろそろお昼に向かいます。
営業時間:8:30~17:30(L.O.17:00)
定休日:年中無休
Web:http://nettaiken.com/
住所:群馬県吾妻郡草津町大字草津286
湯畑から湯滝通りを西の方に歩いて、饅頭屋まで行かないあたりのところにお蕎麦屋さんがあったので入りました。
ちなみにここの湯滝通りには有名な老舗が何件かあって、平日の月曜でもランチはかなり並んでいましたね。
やたら若い男女が多くて気になるけど(インスタ?)、並ぶのが苦手なんでとりあえず美味そうなところならどこでもいいかなと。
十割そばに天ぷら盛り合わせ、と温玉ソースカツ丼(ミニ)
いやいやふつうに美味しいです。
蕎麦は歯切れがよく硬い感じが◎
天ぷらはとてもサクッと軽く揚げてあり、特に舞茸は逸品(前日の居酒屋でも舞茸食べたけど草津のは本当に別格)
ソースカツ丼はなにげに一番好みだったw
やはり上州銘柄豚なのか、豚の旨味がぜんぜん違うぞこれは。
なんていうか、料理のクオリティが高いのはもちろん、それなりに熟練の方が調理してることもあると思うのですが、
おそらく土壌や水質、空気といった環境面がとても良いんだろうなって思います。
野菜に味がある、という表現も分かりにくいんですが、とにかく味がきちんとあります。
近頃のF1種?スーパーの野菜が野菜の味がしないと感じるのは自分だけか…
そんなわけで、まだバスの時間まで2時間近くある。
お土産も買ったし、残すところは。。
白旗の湯はいろんな意味で熱かった
湯畑の近くにある有名な白旗の湯。
ちなみに草津には源泉がいくつかあって、それによって湯の質は異なる。
草津には至るところに無料温泉があるのですが、ここは一番気になってたので最後に入っていこうかとね。
中は脱衣所と湯船に間仕切りのない簡素な作りで、本当にただ湯船に浸かるというだけが目的となります。
で、、これがめちゃくちゃ熱いんだな~www
いや、マジで苦笑してしまったくらい。
地元の手練なおじいさんいわく「ここに入れれば草津の湯はどこでも入れる」だそうで、登竜門のような湯だそうです。
いや、まさかの帰り際に草津の洗礼を受けるとはw
一緒に入った僕と同じ素人(観光客)は浸かって10秒ともたず退散してました。。
見るからに色白な肌が真っ赤になっていたことを鑑みるに、、まぁそういうことなんでしょうね。
僕も5分入って5分休んでまた5分入ってギブアップ、OKOKもうオンセンダイジョウブ状態w
それでも僕や他の観光客が浸かってた湯船はぬるめらしいです。
もうひとつの灼熱の湯船は足先だけ浸けて、無言で去りましたw
おじいさんには「まだまだだね」と言われたけど、、いや、おれは人間を超越する気はないぞ!
いや、マジであのじーさん石仮面かぶったよな・・・w
というわけで、最後にピンチが訪れた草津でしたが、最高に満足度の高いプチ旅行となりました。
ここからは個人的な雑学を少し
僕は川が好きで、よく旅行でもどこでも川さえあれば少しそのことについて考えたりする変態です。
まぁ主に水質やその川の歴史だったり、どのようなことに水が運用されているのか等々が気になったりします。
草津の源泉は前述したとおり、極めて高い酸性(pH2.0くらい)のお湯です。
各方面から湯畑を通して、最終的には湯川という川になって下流の上州湯の湖(品木ダム)に流れ込みます。
この湯畑から出た湯川の他にも谷沢川と大沢川(ともに似たようなpH値の強酸性)という3本の川がこの品木ダムに注いでいます。
これは今でこそ多くの方がブログであげていますが、僕は昔から地図を見て気になっていました。
pH2.0の強酸性に硫黄成分が混在した水には生物はおろか魚も住めない、ということです。
この水は確実に下流域へ影響を及ぼしているのではないかと。
調べたとろこによると、品木ダム下流で合流する吾妻川(利根川水系)に影響を及ぼし、
その先の利根川に合流したあとも川全体のPH値を下げてしまうという驚異的な酸らしいです。
吾妻川が合流する前の利根川の水はpH7.0 (中性)というきわめて良い水なんですが、吾妻川が合流すると pHは5.0~6.0台になってしまい、
なんとこの影響ははるか下流の江戸川方面にまでおよんでいたそうです。
ちなみに一番、酸性濃度の高い湯川(湯畑からの水)の水に鉄釘を浸けておくとわずか15日足らずで完全に溶解するというデータがあります。
15日で鉄釘を溶かすということを考えるとこの水の再利用は不可能で、農業用水はもちろん発電施設(鉄・コンクリート)や高架の橋桁なんかもすべてダメになってしまいますよね。
なので文字通り、吾妻川は「死の川」されていたことが今でも伝わっています。
しかし、1963年に建てられた草津・香草中和工場にて、この強酸性の水をどうにか中性にもっていくという事業が開始されました。
すごい!!
24時間365日のフル稼働でアルカリ性の石灰乳液を中和水として酸性河川へ放流しています。
https://wondertrip.jp/1154579/2/ より引用 湯川の酸性濃度を中和する石灰乳液
こうした取り組みもあり、絶えず強酸性の河川が中和されることで、今では魚も住める利用価値のある水となりました。
いやぁ、、こんな珍河川もなかなかないですね。
ちなみに下流の品木ダムでは、この石灰の滞留物が沈殿して水深が浅くなってしまうため、定期的に掻い掘り作業をしてるそうです。
水のpHが異なるだけでここまで維持管理するが大変なんですね。
と、このあたりで締めようと思いますが、一番この件について詳しく書かれたであろう資料を貼らせていただきます。
それでは!
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