飲食店の協力金を叩くやつはこれを読んでからにしろ!

協力金


リアル個人飲食業でコロナ渦中に巻き込まれまくってるありーゔぇでるちです。

この記事を書いたのは、あまりにも個人事業や飲食業について無知な方が多いという理由ですので、これからそれをシンプルに説明していきたいと思います。

飲食業の名誉のためなんて草の生えることは言いません。

この商売をしている私自身が「このビジネス考えたやつ基地外かよw」って思ってますから。

それでは参ります。

1.飲食店にばかり協力金が出るのはなぜか?

確かに一見すると優遇されています。

他に困ってる業種もたくさんあると思いますが、なぜ飲食業だけなのでしょうか。

それはもともと無理ゲーな収支で半ば自分の生計を犠牲にしてやっと成り立ってる仕事だからです。

いわゆる薄利多売ってやつで、コロナ禍じゃなくてもふつうにキャッシュフローが死にかけてることが常態化してるような業界です。

なぜそうなってるのか、いくつか致命的な問題があるのでそれを書いていこうと思います。

貴方はお金を払って働くことができますか?

「は?仕事したら金貰う側だろ!」

「払ってなんて絶対やらんだろ!奴隷以下やん!」

って100人が100人そう答えるでしょう。

これ、この業界は往々にしてあります。

では飲食業の通常営業のキャッシュフローをアバウトに書いていきます。

通常営業時のキャッシュフロー(売上100とした場合)

仕入30

家賃30

人件費20

水光熱その他20

売上合計100損益±0

次に休業したときのキャッシュフロー

休業時のキャッシュフロー(売上0とした場合)

仕入0

家賃30

人件費20

水光熱その他0(厳密には基本料金はかかる)

売上合計50損益△50

最後にまんえん防止や緊急事態宣言が出たときのキャッシュフロー

宣言時のキャッシュフロー(売上50とした場合)

仕入15

家賃30

人件費20

水光熱その他15

売上合計80損益△30

つまり、おおまかに言えば通常営業時以外(損益分岐点を超えられない場合)はすべて赤字になります。

この△50や△30は誰が補填するのか、会社であれば会社が、個人であれば個人が負担します。

それも数十~数百万単位です。

まともな企業なら資本にストックがありますし、人員整理したり協力金以外の助成金制度や幅広い融資も可能ですが、

個人規模だとそもそも運転資金が乏しいため、融資を受けるか廃業するかの二者択一を迫られます。

こんな暗雲の立ち込める状況で、なけなしの収入を得るために多大な借金をしてまで継続するというのは本末転倒です。

そもそもお金を得るための仕事であって、仕事のためにお金を払う(投資する)というのはよっぽど収益性と将来性が望めない限り無理です。



飲食業が無理ゲーな理由その1.人流なくして稼ぐ方法なし

「いやいや、どの業界もこのキャッシュフローの仕組みは変わらんでしょ」

確かに変わりませんが、コロナ禍でもろにダメージを受ける理由が3つあります。

それは飲食業が

  • フロー型ビジネスであること
  • 商圏が極端に狭いこと
  • 賞味期限が極端に短い衛生管理を伴う食品を扱ってること

デリバリーやテイクアウトをしても商圏はほとんど変わりませんし、通販をするにはそれなりの設備投資をしなければなりません。

たとえ新たに通販事業に参入したとしても、楽天などでストア側の裏事情を見れば分かるとおり一朝一夕でなせる業ではないです。

つまり飲食業とは地場に縛られた仕事であり、人流を抑制された場合は完全に詰む業種なのです。

また、電子品や仮想商品に賞味期限というものはありませんが、

調理後の食品はすぐに傷むので、コロナ禍のような客数が読めない場合はロスが非常に多くなり管理が煩雑になりがちです。

このことから日常が永続的に続くことを想定されて設計された(回ってないと死ぬ)ビジネスなのです。

この長年根付いたアナログシステムをコロナ禍の短期間で変えることはまず無理でしょう。

  • オフィスワーカー→リモートワーク
  • 農業→メルカリやネットショップ
  • 物品→メルカリやネットショップ
  • 音楽→ユーチューブでスパチャ
  • イラスト・漫画→ピクシブやココナラ
  • プログラマー→ギットハブやココナラ
  • 小説・ライター→noteやアドセンス

といった具合にほとんどのものはネットを介して運用・販売することができる現代ですが、飲食だけはこの先もほぼ不可能です。

その上、商売をするには場所や地域性が売上を左右するので、都心部はどうしてもテナント賃料が高額になる傾向にあります。

お客が来る来ないに関係なく家賃は一定に支払わないといけないので、人流が抑制された場合は強制的に赤字確定です。

飲食業が無理ゲーな理由その2.単価が安すぎてストックできない

飲食業は長らく大手の値下げ競争にさらされ、今は料理のカテゴリーで価値観が決まってしまいます。

例えば牛丼というイメージを浮かべた場合、値段の相場は500円以内でしょう。

ラーメンと言えば900円以内でしょうか。

”よりいいものを安く”で市場競争してきた結果、ほとんどのカテゴリーにおける値段はこの価値観や相場から抜けられません。

これは他の業界でも同じだと思いますが、いろんな業種で働いてきた見解でいくと飲食業はやりすぎです。

特に飲食・小売・サービス業はそういった滅私奉公な気質が未だに残っているため

「勤め人の小遣いは低いからそんなにお金は取れない」「消費者のために値上げしない」と口を揃えて言います。

しかし、それで運営側の生計が成り立つのかと言われればハッキリとNOです。

たとえ成り立っていたとしてもそれはめちゃくちゃ低い水準です。

その結果、コロナではない平常時でさえ自転車操業のような飲食店が山程あります。

「貯めておかないのは自己責任」「経営が悪い」と言われそうですが、むしろ消費者を優遇しすぎた結果がこの有様なのです。

それに比べて欧州ではランチでも平気で2~3000円とるのが当たり前です。

カテゴリーにもよりますが、相対的に日本の飲食は安すぎるうえに、消費者からそのイメージが払拭できないまま固着化しています。



飲食業が無理ゲーな理由その3.業界の力が弱すぎる

だから国からスケープゴートされる羽目になりました。

おそらく飲食業界の協調性・知性・行動力のどれもが貧弱だったことが原因です。

業界全体がこれだけ追い詰められてるのにバタバタ倒れていくだけで、声が大きい者が何も問題提起しないのです。

大げさかもしれませんが、食文化存亡の危機という意味では、ここはライバル企業も店も一致団結してこの無策に対抗すべきです。

団結力がない烏合というのは格好の標的にされやすく、今では要請を守る店や闇営業する店、倒産していく店などもう収集がつかない状態になっています。

そのせいで協力金が無策のバラマキのような形になってしまい、結果として飲食業全体が咎められることになりました。

国はここまで見越して飲食業をスケープゴートしたのだとしたらたいしたものです。

それも国民の同調圧力を依り代にする一方で”自分たちは協力金出して救ってます”という攻めと守りのスタンスを同時に確立したのだから狡猾としか言いようがありません。

真っ当に営業してるところは協力金など本当にどうでもよくて、早くこの馬鹿騒ぎを収束させてほしいだけです。

現実問題として売上は大事ですが、それよりも「人に料理や酒を出して喜んでもらう」という職業の根幹の部分を封じられるほうがはるかに辛いです。

お金やるから黙ってろよというのは建前はいいとしても尊厳的にアウトだと思います。

飲食業が無理ゲーな理由ラスト.前提がブラック労働じゃないと成り立たない

ここまで書いていて今日、ようやくこんな記事が出てきました。

問題としてはここに書いてきたような内容ですが、飲食業界がブラック(低賃金・薄給・長時間労働・福利厚生のなさ)になるすべての原因は収益性の低さにあります。

にも関わらず、運営や管理面が非常に煩わしいことから長時間労働が発生し、人力の頭数も減らせません。

頭数が多ければその分、個々における賃金が按分されるというわけです。

欧州のようにもともと飲食業の社会的地位が高ければこんなブラック産業に陥ることもなかったでしょう。

これを解決するのは至難ですが、外食産業における消費者からの低い価値基準を徐々に高めていく他ないと思います。

つまり段階的に大幅な値上げですが、それが言葉のとおりにできれば苦労はしません。

値上げする前にそもそも労働者全体の所得を上げる必要があります。

世界的な所得水準の変化

https://bizspa.jp/post-524426/より引用



ところがこの図を見ても分かる通り、日本の平均賃金は下がり続けています。

んー、経済圏って連動してるはずなんですけどね。

にも関わらずなぜ同じ先進国で日本だけが反比例するグラフを描いているのか、、

まぁこれは言わずもがな失われた20?30年ってやつで、規制緩和で非正規雇用を大量につくった小○総理の責任が大きいと思います。

息子氏はこれなのでw

まぁ冗談はさておき、商売をやってる体感としてはもう少し上げてもまったく問題ないと思うんですよね。

目標は都心ランチの平均単価が1500~2000になることです。

そうすれば真っ当な経営をしている飲食業に限ってはかなりホワイトになると思いますよ。

あと日本企業は内部留保しまくらないできちんと従業員に還元してくださいってことですね。

協力金バブルで遊んでるのは一体誰なのか

これ確定案件なのですが、多分同業ならすぐわかると思います。

  • 地主がやってる節税対策の店
  • 自宅でやってる飲食店
  • 都下の家賃が安い店
  • 闇営業して売上も協力金も得ている店

で間違いないです。

ソースは自分の店や近隣のお店で聞いた話ですね。

協力金もらってもほとんどが来年の税金のためのストックに回り、他は家賃と人件費で溶けました。

これ偽りなく本当です。

よくツイッターで無知な人が外車買って遊び歩いてるというのですが、それは間違いなく上記にカテゴライズされた人たちで、

土地持ちガチャでSSR引いたか闇営業してるかです。

真っ当に都心でテナント借りて営業してる店は本当にキツイと納品業者さんからも聞いてます。

先刻したとおり、都心は家賃がバカ高いのでみるみる溶けていくんですよ。

むしろそのために協力金貰ってるようなもので、僕らは大家と国の媒介者でしかありません。

ですが、地方などで固定費もなく片手間に飲食営業許可を受けてる店などはガチでバブルでしょう。

まぁ土地持ちガチャ失敗で叩き上げできた僕からすれば、そういう人たちは叩かれても仕方ないと思ってしまいます。

だってもらう必要はないくらいの余裕は十分にあるはずですから。

それなら仲卸や一次産業、他に困窮している業種に給付したほうがよっぽど実りがあると思いますが、SSRに限って早々と休業して仕入れもしませんからね。

こういった一部の例外がいることで、協力金バブルだのずるいだの言われるのですから本当にいい迷惑です。



終わりに

こんな拙い説明にはなりましたが、飲食業って未だにボランティアみたいな役割が課せられているということを理解して頂きたい。

都心のオフィス街ではランチ難民を支えるために、身銭を切るような安価で盛りだくさんの飯を提供してる店もあります。

今となってはリモートワークで客が来ず死にかけてる店も多いですが、愛着のある店も多いのではないでしょうか。

だからズルいとか地獄に落ちろって一方的で悲しくなるような言葉は聞きたくないですね。

今回のコロナ騒動でスケープゴートされてるのは飲食業ですが、これがもしほかの業種だったらその人たちは何を思うのか、何を言い出すのか興味があります。

これは嫌な意味ではなくて、マトにされた立場の人にしか絶対にわからない苦悩があることを知ってほしいからです。

僕のなかではこれはもはや協力金とかお金の問題ではなく尊厳の問題です。

飲食業以外の知り合いや友人はコロナ禍でも平和そうで、とてもこんな苦悩は言えませんし、言っても分からないと思います。

だからここに書きました。

「そんな事いうなら飲食なんか辞めればいい」と言われそうですが、そういう人は一生家で自炊して生活してくださいって話です。

多分、外食という文化が滅んだら僕もふくめて多くの国民は半年も持たずに発狂すると思います。

だから辞めればいいという単純な問題ではないんですね。変えていかないと。

SSR以外の真っ当な飲食店もぜひ声を出して頂きたいです。

飲食業というかサービス業全般って絶対にこういうこと言っちゃいけない風潮がありますが、言ったほうがいいですよ。

声が増えれば増えるほどその悪しき風潮は消えて、その声がやがて新常識となっていきますから。

言わなければ生計が成り立たず失業者や自○者だけが増えていくだけです。

そして将来性が損なわれるので誰もこの業界に足を踏み入れなくなってしまいます。

このことは業界・政府・国民のすべてが周知していただきたいところです。

休業する理由についても書いてますのでご興味がございましたらどぞ!

おわり

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ABOUTこの記事をかいた人

新卒でブラック企業入社を皮切りに転職、倒産、結婚、離婚、開業等々、現在は都内で飲食店やりながらブログ書いたりしてます。相方と月収20万でミニマルな生活を計画中・・・>詳細はコチラ